『健康を食い物にするメディアたち』を読んだ。

2018年10月25日木曜日

本の紹介(1冊)

t f B! P L
健康を食い物にするメディアたち』(朽木誠一郎、ディスカバー・トゥエンティワン、2018)を読みました。

タイトルから想像すると、メディアが宣伝しているサプリや食品は実は意味ない!みたいな内容かなと思っていたのですが、
メディアが起こした健康に関する事件や信じてもよい情報とは何かみたいな話があって、それはそれで面白く読めました。

特に、専門用語がいくつか出てきて、それが知らないものばかりだったのが勉強になりました。

「パターナリズム」
医者が患者の意思をあまり考えないで、手術とかをしちゃうように、
強い立場の人が弱い立場の人の利益になると思って、本人の意思を無視して、介入、干渉、支援したりすることをパターナリズムというそうです。
そういう背景が昔あったので、今は「インフォームド・コンセント」という考えが広まっているらしいです。

「孫引き」
省庁からの情報を参考にするのではなく、省庁からの情報を解説しているサイトなどから参考するように、
情報元ではなく、それを参考にしたところから参考することを孫引きといいます。
これは、論文を書くときにはNG行為らしくて、引用された文献ではなく元となる論文をあたることがルールらしいです。

「フィルターバブル」
Googleなどの検索サイトやツイッターとかのSNSが、使用者の好みのサイトを表示することにより、知識や考えが偏ることをフィルターバブルと言います。
これが起こっていると、気づかないうちに特定の情報しか入らないようになるので、自分にとって嫌な情報(自分と考えが反対意見だったり、不利になる情報)を見なくなるので考えが偏ります。


他にも、
専門性の高い分野は格差があるからデマが発生しやすい。
・専門家というのは、社会的支配力を獲得しやすい。byフリードソンの『医療と専門家支配』
・ツイッターでこの人や機関は信頼できそうというリストを作るといいよー

というのが参考になりました。
情報の信頼性を見極める方法を手に入れた気がする。

自己紹介

あっきー

大学4年間で1,000冊読了。このブログでは、心理学、生き物などのオススメ本について紹介していきます。

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