『損する顔得する顔』(山口真美、朝日新聞出版、2018)を読んだので、書評をします。
著者紹介
著者の山口真美さんは実験心理学が専門だそうで、赤ちゃんの認知発達や顔認知の実験をしているそうです。著書も、本書以外にも書かれていて、他のも顔をテーマにした本をかかれています。
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本書の内容
第1章は美男美女は得をするのかどうかについて書かれています。遣唐使はイケメンだったらしいですよ(笑)
第2章は顔についての実験で分かったことがいくつか書かれていました。
銀行員を平均した顔はTHE銀行員みたいな顔になるという実験はよく本で読むのですが、その実験も載っていました。
それだけでなく著者の考察も載っていたので、他の本よりもより深くその研究について考えることができました。
第3章は社会における顔の役割という題で、化粧や顔を覚えるコツ、サングラスとマスクの文化差など、いろいろと書かれていました。
第4章は世界標準で好かれる顔はあるのか?について考察をしています。
ここでは、黄金比の話や文化で美しさって違うよねという話が出てきました。
第5章は得する顔になろうということで、どのようにしていけば人生において得する顔になるのかについて書かれています。
おもしろかったところ
おもしろかったところをいくつか紹介します。遣唐使はイケメンの代名詞だった!?
本書に紹介されていた本、『遣唐使』(森克己著、至文堂)によると、遣唐使はイケメンだったという逸話があるそうです。当時の中国では「遣唐使」はイケメンの代名詞になっていたほどだったそうです(笑)
こういう話が勉強していたときに聞けていたら歴史の勉強も楽しかっただろうに…。
欧米人は口元や顔全体を見るのに対し、東アジア人は目元を見る
眼球運動を測定する装置を使い、相手の顔のどこを見るのかということを計測した結果、欧米人は口元や顔全体を見るのに対し、東アジア人は目元を見ることがわかったそうです。また、著者の研究でも、生後7か月の赤ちゃんの眼球運動を測定したところ、同じ結果になったそうです。
著者はこのことから、日本人がサングラスを嫌って、欧米人がマスクを嫌う理由はここにあるのではないかと説いています。
つまり、日本人は目を見て表情を見るので、サングラスで隠れていると表情がわからなくて不安になる。
欧米人は口元を見て表情を知るので、マスクで口元が隠れるとk表情が読めなくなるということです。
確かにそうかもしれないなーと思いました。
他のおもしろかった研究
見慣れた顔で作られた平均顔は美しいと評価されることから、慣れた顔を好きになるという研究がある。たしかに、毎日見ている顔は見慣れてきて好きになってくる気がします。
信頼性のない顔は記憶に残りやすいという研究も紹介されていました。
お金を貸してはいけないというような否定的な気持ちが顔の記憶を促進する効果があるそうです。
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感想
参考文献も載っていてよかったのですが、本書に紹介されていた研究で詳細が気になった研究がどの本に書かれているのかわからないのが辛いなぁと思いました。化粧や文化差、銀行員の平均顔など、よく聞く話が多く書かれていたなと感じました。