書評ブロガーのあっきー(@AKKI_BOOK)です。
メンタリストDaiGoさんの放送や科学的な健康の本を読んでいると「統計的に有意」や「5%以下」という言葉がちょくちょく出てきますよね。
最近読んだ『「原因と結果」の経済学』(中室牧子、津川友介著、ダイヤモンド社、2017)に、この2つの言葉がイメージしやすい話にたとえられていたので、シェアしたいと思います。
「統計的に有意」とは?
まず、「統計的に有意」とはどういう意味なのか?「統計的に有意である」は、ある2つのグループを比べたときに意味のある差が出ているときに使われる言葉です。
「有意」というのは「意味がある」という意味の言葉で、このグループの差が偶然や誤差ではないよ、ということを示しています。
逆に「統計的に有意ではない」という言葉は、その差が誤差や偶然によっているものだという意味です。
「5%」のイメージ
では、この「統計的に有意」かどうかはどうやって判断するのでしょうか?そのキーワードが「5%」という言葉です。
何かを観察したときに起きたことが偶然かどうかを調べるとします。
このとき、「偶然起こった」と考えられる確率が5%以下のとき、それは「統計的に有意である」となります。
逆に、「偶然に起こった」と考えられる確率が5%以上のとき、「統計的に有意ではない」という結果になります。
ここの「5%」が絡むとややこしく思うんですよね…(^^;
そこで、「5%」を直観的にイメージするのに本書に書かれていた例えが役に立ちます。
本書では、コイン投げを例として「5%」を説明していました。
例えば、コインを1回投げたとして、「表」が出ました。
この「1回投げて表が出る確率」は、50%ですよね。
じゃあ、「2回投げて連続で表が出る確率」は0.50×0.50=0.25より、25%です。
「3回投げて連続で表が出る確率」は、0.50×0.50×0.50=0.125より、12%となり、
「4回投げて連続で表が出る確率」は、0.50×0.50×0.50×0.50=0.0625より、6.25%、
「5回投げて連続で表が出る確率」は、0.50×0.50×0.50×0.50×0.50=0.03125より、3.125%となります。
さて、あなたは何回連続でコインの表が続いて出たら「表が続いているのは偶然ではなさそうだぞ?」となりそうですか?
きっと、多くの人は4回連続か5回連続で表が出たら「偶然ではなさそうだぞ~」と思うでしょう。
この「今起こっている現象は偶然ではなさそうだ!」と人間が思う感覚を数字に落とし込んでいるのが「5%」という数字なのです。
今回のコインの例だと「5%」は4回と5回の確率の間に位置している数字になっており、多くの人が偶然ではないと思う数字に設定されていることが感覚としてわかると思います。
まとめ
「統計的に有意である」とは2つのグループの差が偶然であるという確率が、コインが連続して4,5回表が出続けるという確率くらい稀なときを意味している。参考文献
ここまで読んでくださりありがとうございます!本書は今月読んだ中で、上位に来るほど良い本だと思いました。
2人の著者の他の本もエビデンスをベースに書かれているので、ボクのお気に入りの著者です(笑)
本書は、心理学を勉強したり、メンタリストDaiGoさんの動画を見てるけど、統計の知識があまりないかもなぁという方にオススメです。