どのような内容かというと、よりよい選択をする方法を400ページで説明しています。
今回は、『決定力!』で紹介されている4つのプロセスを(私が覚えるためにも)紹介します。
私たちは意思決定をするときに、4つの罠にはまります。
1. 視野の狭窄
「視野の狭窄」とは、選択肢を狭めすぎて、○か×か、AかBかと決めてしまうことです。
例えば、「AかB、どちらのアイスを買おうか?」と悩んでいるときは、「そのアイスを買うお金で他の物を買えないか?」という視点が無くなっているので、視野の狭窄に陥っているといえます。
2. 確証バイアス
私たちは、あることに信念を抱くと、その信念を裏付ける情報を探すという習慣があります。これを、「確証バイアス」と言います。
よく聞く例だと、タバコを吸う人は吸うことのメリットを探すけれど、デメリットは無意識に探さないようにしているという例があります。
3. 一時的な感情
難しい決断をするとき、思考が堂々巡りをし、感情がころころ変わります。
新しい情報が加わっていないのに、あれこれと悩んでしまい、目の前が見えなくなります、
このように感情によって、選択がより難しくなります。
4. 自信過剰
私たちは自分が実際以上に未来予想が得意だという思い込みがあります。
ある調査によると、医師が「自分の診断は100%あっている」と思っても、全体の4割は間違えていたそうです。
それぞれの罠は選択の各段階ではまります。
・選択に直面する。でも、「視野の狭窄」によって選択肢を見逃してしまう。
・選択肢を分析する。でも、「確証バイアス」によって都合の良い情報ばかり集めてしまう。
・選択する。でも、「一時的な感情」によって間違った選択をしがちになる。
・選択の結果を受け入れる。でも未来の出来事について「自信過剰」に陥りやすい。
(『決定力』31ページより引用)
では、それぞれの段階で罠にはまらないようにするにはするには、どうすればいいのか?
本書では「WRAPプロセス」という4つのプロセスの頭文字を取った方法を提示しています。
1. 選択肢を広げる(Wide Your Options.)
「視野の狭窄」に陥らないために、選択肢がないとするとどうするか、両方の選択肢を実行できないか、すでに選んだ人はどうなっているかなどを考えます。
2. 仮説の現実性を確かめる(Reality-Test Your Assumptions)
「確証バイアス」がかからないように、反対意見を探したり、外部の視点から見たり、選択したときの実験をします。
3. 決断の前に距離を置く(Attain Distance Before Deciding)
「一時的な感情」を避けるために、将来はどう思うか?、友人にアドバイスをするとしたらなんと言うか?、優先事項は何か?を考えます。
4. 誤りに備える(Prepare To Be Wrong)
未来の出来事に「自信過剰」になりやすいので、未来を「幅」で考えたり、選択を実行中に選択が合ってたか確認したりします。
以上の4つのプロセスを実行することでよりよい意思決定ができるようになることが本書の目的です。
本書の最大の魅力は、それぞれの章の終わりにまとめのページがあり、そのまとめがほんとに分かりやすいというところです。
こんなふうに本のまとめができたら、頭の中に内容がすらすら入ってくるなと思いました。
また、『決定力!』については記事を書こうと思います。
文庫版もあります。ハヤカワ・ノンフィクション文庫ってほんといい本を文庫化してくれますよね。
P.S.
最近、「選択」というテーマにはまっているので、11月にメンタリストDaiGoさんが出す新刊もすごい楽しみです!
もう予約しちゃった。
もう予約しちゃった。