池谷裕二先生のおすすめの本を紹介させてください!!!

2018年11月9日金曜日

本の紹介(複数冊)

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池谷先生の本はほぼ全て読みました。読んでいない本は2冊程度だったと思います。

池谷裕二先生は東京大学薬学部の教授で、神経科学の研究をしています。
そのかたわら、脳科学、心理学の本も出版されており、そのどれもが面白い内容の本になっています。

その中で、特に面白いおすすめの本を紹介します。


『自分では気づかない、ココロの盲点 完全版』(池谷裕二、講談社、2016)


本書はブルーバックスの親書です。
心理学や無意識について興味のある人におすすめです。
私たちは日々、多くの認知バイアスという判断や思考の癖に無意識のうちに操られています。

本書ではそんな認知バイアスについて、80個(!)もクイズとともに解説しています。
また、紹介しきれなかった225個もの認知バイアスを巻末に3行ぐらいで解説されています。

「これぞ認知バイアスの辞書!」と言いたい…いや、言えるほどの内容の良さと量の多さです!
ほんと、こんなにたくさんまとめられるなんてすごすぎると思いました。


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『受験脳の作り方 ー脳科学で考える効率的学習法ー』(池谷裕二、新潮社、2011)


本書は新潮文庫です。2002年にナガセから刊行された『高校生の勉強法』を改題し、増補、一部改稿したらしいです。

タイトルの通り、勉強法を多くの論文を参考に書かれております。また、東大卒の著者の勉強法も所々に紹介されています。
内容は勉強法の本を読んだことがある人なら知っていることも多いと思いますが、様々な本に引用されていたり、長く読まれている本なので、一読の価値はあると思います。

特に、脳科学や記憶の仕組みに興味があるけれど、あまりよく知らないなぁという方にはとてもおすすめです。
高校生向けに書かれていたこともあり、その辺りが分かりやすく説明されています。

また、本書よりももう少し脳科学と記憶について知りたい人には『記憶力を強くする』(池谷裕二、講談社、2001)をおすすめします。この本はブルーバックスから出ており、少し難しいかなぁと思いました。

『受験脳の作り方』が勉強法が主な内容で脳科学の話がおまけだとしたら、『記憶力を強くする』は逆で、脳科学の話が主な内容で勉強法の話はおまけのような感じです。


雑誌の内容をまとめた4冊


『脳はなにかと言い訳する』(新潮出版、2010年に文庫化)
『脳には妙なクセがある』(新潮出版、2018年に文庫化)
 
『脳はなにげに不公平』(朝日新聞出版、2016)
『できない脳ほど自信過剰』(朝日新聞出版、2017)

以上の4冊は雑誌に投稿していた記事を集め、まとめた本になります。ですので、ひとつひとつの内容は短く、3~5ページくらいで1つの論文を紹介しています。

内容は脳科学、心理学の様々な分野の出版当初の最新の研究を紹介しており、日常に結びつくことも多いので、興味を持つ内容になっています。

ただ、昔に出版された本ほど、最近になって否定されてしまった内容もあるので、そこは注意が必要だと言えます。
その点からいうと、この4冊だといちばん最近出版された『できない脳ほど自信過剰』が特におすすめです。
(『脳には妙なクセがある』は2013年に親書が出版されたので本書より情報が古いものが含まれています。)

本書は、「悪い噂は良い噂の2倍広まる」「記憶の蘇る薬が発見された」「水分不足で記憶力が下がる」など、勉強や人間について考えさせられることなど、多岐にわたる内容が紹介されており、誰もが気になることが必ず一つはある本となっております。


また、パテトカルの万能薬というシリーズの2冊目になりますが、シリーズ1冊目の『脳はなにげに不公平』との関係を全く感じさせない内容になっているので本書から読んでも気になりません。


池谷先生の本、特に今日ここに書いた本はほんとーにおすすめなので、多くの人に読んでもらいたいです(^^)




はぁー、紹介してすっきり☺

P.S.
たしか2017年4月に名古屋で池谷先生の講演会があったので、参加してきました。
ユーモアのある話し方に加え、面白い話や本に書けなさそうな話も聞けて楽しい時間でした。

通っている大学の先生もすごい方が多いのに、憧れの先生の話を聞くときは態度が変わってしまいますね(^w^)

自己紹介

あっきー

大学4年間で1,000冊読了。このブログでは、心理学、生き物などのオススメ本について紹介していきます。

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