日本人のかゆみの表現は、
- 「虫が這うような」
- 「チクチク」
- 「イジイジ」
- 「ムズムズ」
- 「ピリピリ」
- 「刺すような」
- 「焼けるような」
- 「ツンツン」
と表現します。
それに対して欧米人は、かゆみを
- 「くすぐったい(tickling)」
- 「ピリピリ(stinging)」
- 「ムズムズ(crawling like ant)」
- 「刺すような(stabbing)」
- 「摘みたい(pinching)」
- 「灼熱感(burning)」
- 「やっかいな(bothersome)」
- 「イライラする(annoying)」
- 「耐えきれない(unbearable)」
- 「気をもます(worrisome)」
と表現するそうです。
『世界に「かゆい」がなくなる日』の中で著者は、
日本人は、かゆみ感覚そのものを表現するのに対し、欧米人は、かゆみによって起こる不快感を強調していることがわかりますね。
とコメントしておりました。たしかに。
かゆみの表現の一覧を見ていて、日本語はオノマトペが豊富な言語なので、かゆみの感覚を言語化しやすいため、そのような表現が多くなるのかなと思いました。
欧米人のかゆみの表現の和訳にもオノマトペで書いているくらいだし。
逆にオノマトペが多くない言語では、自分が感じる気持ちを表現しているのが面白いなと思います。
参考文献
柿木隆介著、高森賢治監修(2017)『世界に「かゆい」がなくなる日』ナツメ社
本書を紹介している記事です→「かゆみの原因は?抑えるためには何をすればいいの?『世界に「かゆい」がなくなる日』」井浪義博、安東嗣修、佐々木淳、倉石泰(2012)「界面活性剤によって誘発されるかゆみとケラチノサイト-ヒスタミン系の関与」
日本人と欧米人の研究はこれよりも元の論文があるのですが、上手く出てこなかったので、この論文から参照しました。