私の大学で今、一番売れている本らしいです。
日本では、学問は大きく文系と理系に分かれていますが、海外ではどうなのだろうと思い、本書を読み始めました。
読んでみると、「著者さん、すごいがんばって参考文献集めているなぁ」と感心しました。
他国は学問の分類をどのように分けているのか?
フランスを例に見てみると、フランスではバカロレアという大学試験では人文系、経済社会系、科学系の3つに分けているそうです。
また、国際機関の統計では「人文科学」「社会科学」「自然科学」の3つに分けることが多いそうです。
日本は文系と理系で分けているので、3つに分けられる例を見ると驚きを感じます。
日本は文系と理系で分けているので、3つに分けられる例を見ると驚きを感じます。
このして見ると、「国際的には3つに分けるのが主流かな」と思いますが、実はこの数十年では、学問の分野を2つに分けて論じることが増えています。
特に大学の教育や研究については、20世紀後半以降、人文社会(略してHSS)、理工医(STEM)と2つに分けることが多くなりました。
STEMはよく聞きますが文系の方はHSSと言うのですね。
ドイツ語圏では精神科学が英語やフランス語の人文科学の意味で用いられています。
人文科学の範囲は各国で違う
「人文科学」という概念の大まかな範囲は言語、国ごとに違っているそうです。ドイツ語圏では精神科学が英語やフランス語の人文科学の意味で用いられています。
また、フランス語圏では英語圏とは異なり、絵画や彫刻などの芸術が人文科学とは区別されているそうです。
たしかに、DaiGoさんも心理学はアメリカでは理系に含まれているといっていたように思います。
「サイエンティスト」という言葉の由来
本書で初めて知った中で一番おもしろかった話が「サイエンティスト」という言葉の由来です。
この言葉は1830年にイギリスで出現しました。
もともと、サイエンティストという言葉は「自然科学ばかりに夢中になっている人」と言う意味の込められた皮肉交じりの言葉でした。
本書の著者曰く、科学オタクくらいのネガティブな意味があったと言えるそうです。
「科学」という言葉の由来
福沢諭吉が生きていた時代では、学問分野を分けるという発想が新鮮だったそうです。
現代はそれぞれの学問のつながりが強調されているという点で全く逆でおもしろいと思いました。
「科学」は「サイエンス」の訳語です。
「科学」は「サイエンス」の訳語です。
これは漢語からの借用ですが、言葉の由来は「分科の学」、つまりバラバラに分かれている学問と言う意味からだそうで、当時の時代の考え方が表されていますね。
どうやら「科」は分けるという意味があるらしいですね。
だから、理科とか工科、外科や内科と言うのかと感心しました。
どうやら「科」は分けるという意味があるらしいですね。
だから、理科とか工科、外科や内科と言うのかと感心しました。