どんな内容?
本書はマンボウの種類、生態などマンボウについて一般の人が疑問になることがすべて紹介されています。
著者は農学博士で、マンボウを研究しています。
マンボウに関する資料を1300個以上も集めてきたそうです。すごいな~
本書は、有名だけれど意外と知らないマンボウのひみつについて、著者のマンボウへの思いと研究生活とともに書かれています。
私のお気に入りの話は、岩手県の漁師さんたちが特定のマンボウを「ウシマンボウ」と呼んでいることから、そのマンボウを(日本では)「ウシマンボウ」と呼ぶことになったという話です。生き物の研究ってその生き物がいる地域の人と交流して進めていくんだなぁということに意外性を感じました。
なんだか研究って研究職以外の人には無縁な感じがするのに地域の人が関わっているのが面白いです。
著者はマンボウの研究のために漁師さんと一緒に船に乗ったりもするそうです。
研究のためには地域の人とのコミュニケーションも大事だと書かれていました。
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マンボウは何の仲間?
マンボウはあんな奇妙な姿をしていても魚です。何の種類の魚だと思いますか?
実はマンボウはフグの仲間らしいです。
正確にはマンボウはフグ目と呼ばれる目(もく)に含まれます。
魚図鑑では、マンボウを探すと後ろのページで紹介されているようなのですが、それは魚図鑑が原始的な魚から派生的な魚の順に並べられているためだそうです。
魚図鑑の見方の勉強にもなるな~(^^♪
マンボウは何色?
マンボウは絵本とかイラストだと青く描かれることが多いイメージです。
しかし、実際のマンボウは白色、灰色や黒色をしています。
たいていの魚のお腹側が白いですよね?
あれは、その魚よりも海底にいる敵が上の方を見たときに、太陽の光に紛れて敵に見つかりにくくするための保護色と考えられているそうです。
しかし、実際のマンボウは白色、灰色や黒色をしています。
たいていの魚のお腹側が白いですよね?
あれは、その魚よりも海底にいる敵が上の方を見たときに、太陽の光に紛れて敵に見つかりにくくするための保護色と考えられているそうです。
マンボウも保護色のためにそのような色をしているのですね。
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分類屋と生態屋は仲が悪い?
研究の世界で特定の分野を専門的に扱う人のことを〇〇屋と呼びます。
物理でも、理論を研究する人を理論屋、実験で研究する人を実験屋と言ったりします。
それが生き物の研究だと、生物を分類する研究をしている分類屋と生物の生態を研究する生態屋に分かれるみたいです。
物理でも、理論を研究する人を理論屋、実験で研究する人を実験屋と言ったりします。
それが生き物の研究だと、生物を分類する研究をしている分類屋と生物の生態を研究する生態屋に分かれるみたいです。
本書ではこの分類屋と生態屋の2つはあまり仲が良くないらしいです。
どうしてかというと、生態屋は分類屋に「名前をコロコロ変えるんじゃない!」と言いたくなり、分類屋は生態屋に「別種を混合したまま生態を調べて意味があるの~?」と言いたくなるそうだからです。
こういう研究の裏話って面白いな~と思って読んでいました。
本書は特に以下の項目に当てはまる人に強くオススメします!
本書の外見上の特徴として、レーベルが岩波ジュニア新書だということが挙げられます。
小学生、中学生、高校生でも読みやすいような新書なので、大人も読みやすいです。
「岩波ジュニア新書」も「ちくまプリマ―新書」も研究者の生き方とか、将来を考えさせるような書き方をしていて好き。
そして、カラーの写真や図が多いので、読むのもそんなに時間はかからないかなと思います。
澤井悦郎『マンボウのひみつ』(2017、岩波出版)
どうしてかというと、生態屋は分類屋に「名前をコロコロ変えるんじゃない!」と言いたくなり、分類屋は生態屋に「別種を混合したまま生態を調べて意味があるの~?」と言いたくなるそうだからです。
こういう研究の裏話って面白いな~と思って読んでいました。
今回オススメした本
今回は『マンボウのひみつ』(澤井悦郎、岩波出版、2017)をオススメしました!本書は特に以下の項目に当てはまる人に強くオススメします!
- 生き物に興味がある
- 研究者の生活に興味がある
本書の外見上の特徴として、レーベルが岩波ジュニア新書だということが挙げられます。
小学生、中学生、高校生でも読みやすいような新書なので、大人も読みやすいです。
「岩波ジュニア新書」も「ちくまプリマ―新書」も研究者の生き方とか、将来を考えさせるような書き方をしていて好き。
そして、カラーの写真や図が多いので、読むのもそんなに時間はかからないかなと思います。
澤井悦郎『マンボウのひみつ』(2017、岩波出版)