自分も大学生になるまで知らなかったのですが、擬音語・擬態語のことをオノマトペと言うそうです。なんだかへんてこな名前ですよね。
で、このオノマトペとガギグゲゴがどう繋がっているのかという話なんですけれど、実は、言葉の印象についての研究にはオノマトペが研究されている場合が多いのです。
例えば、「コロコロ(korokoro)」という言葉には
「固さ」という性質を示す「k」が含まれている
「流れ」という性質を示す「r」が含まれている
とか、他にも「2回目のk、rは~」とか「母音のoの性質は~」とかいろいろあって、「コロコロ」は「小石がころころ転がる」のようにイメージをさせやすくなっているのです。
こういう話は正確には「音象徴」と呼ばれます。
「音象徴」とは言葉の音がその物事をイメージさせるという意味です。
中々、音象徴について書かれた本はなくてですね…たくさん読もうと思ったら、「論文の内容まとめました」みたいな本まで範囲を広げないといけなくなります。
ですが、今回はそんな入門書的なおもしろい音象徴の本を2冊紹介します。
黒川伊保子『怪獣の名前はなぜガギグゲゴなのか』
このブログのタイトルにも書かれている本です。ゴジラやガンダムなど、男の子の好きなモノにはどうして濁音が多いのか?カローラなど、売れる車に「C音」が多いのはどうしてかなど、身近な言葉のイメージについて書かれていて親しみが持てる内容になっています。
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川原繁人『「あ」は「い」より大きい!?—音象徴で学ぶ音声学入門』
大きなテーブルと小さなテーブルがあります。それらの名前は「マル」と「ミル」のどちらかです。それぞれ、どちらだと思いますか?
…こういう質問があったとき、「マル」が大きいテーブル、「ミル」が小さいテーブルだと答える人が多いと思います。
この言葉の違いは、母音の「a」か「i」の違いだけ。
どうやら「あ」は「い」よりも大きいみたいです。
みたいな内容や、メイドさんの名前の印象とツンデレが関係あるのかを著者自ら現地に赴いて調べています(笑)
音声学の話もあってちょっと難しいんですけれど、それでも面白い本です。
まとめ
この2冊は興味のある人にはよだれが出るほど面白い本なので、ぜひ読んでほしいところです。こういう話に詳しくなったら、何かの名前を考えるときに役立ちそうですよね。
自分は「あっきー」と名乗っていますが、内向的な性格というちょいと暗めな性格なのに明るそうな名前で2重人格にならないか不安になります。