この記事のタイトルはちょっと盛ってる疑惑があるかも。
本書で私が「おもしろい!」と感動した点は以下の3つでした!
こんにちは。
書評ブロガーのあっきー(@AKKI_BOOK)です。
横浜市歴史博物館が監修している『おにぎりの文化史 おにぎりのはじめて物語』(河出書房、2019.4)を読みました。
おにぎりって、よく食べるけど意外と知らないことがあると感じさせられる本でした。
「身近だけど知らないこと」が書かれている本はついつい手に取ってします。
本書で私が「おもしろい!」と感動した点は以下の3つでした!
- 具にお金が入っているおにぎりが見つかった!
- 伝統的におにぎりを食べる国・地域は5つしかない!
- 古代のお米の色が白色だったとは限らない。赤や黒だった可能性も?
こんにちは。
書評ブロガーのあっきー(@AKKI_BOOK)です。
横浜市歴史博物館が監修している『おにぎりの文化史 おにぎりのはじめて物語』(河出書房、2019.4)を読みました。
おにぎりって、よく食べるけど意外と知らないことがあると感じさせられる本でした。
「身近だけど知らないこと」が書かれている本はついつい手に取ってします。
目次
- どうして横浜市歴史博物館が監修しているのか?
- 出土されたおにぎり(?)からおにぎりの歴史を探る本!
- 具にお金が入っているおにぎりが見つかった!
- 伝統的におにぎりを食べる国・地域は5つしかない!
- 古代のお米の色が白色だったとは限らない。赤や黒だった可能性も?
どうして横浜市歴史博物館が監修しているのか?
横浜市歴史博物館では2014年秋に「大おにぎり展ー出土資料からみたお穀物の歴史ー」という題で企画展を開催し、おにぎりや穀物の歴史を展示しておりました。(行ってみたかった)
この展示の内容が元となり、新たに分かったことを加えた本書が発売されました。
この米の塊たち、おにぎりかと思いきや炊飯前のお米が焦げて固まったものだった可能性が高かったりします。
このように、一見おにぎりのように思えても、おにぎりとは断定できないものが多く発見されているそうです。
米の塊たちがおにぎりかどうかを判定するためにCTスキャンを使う場面があったりして、「おにぎりについて知りたい」という本気さが伝わってきました。
また、おにぎりがやはり今まで意識されてこなかったこともあり、おにぎりに関する文献は少ないそうです。
しかし、本書では4ページにも及ぶ参考文献が示されており、徹底した調査をしたことがうかがえます。
まず、具にお金が入っているおにぎりについて。
実は表紙に復元写真が載っています。
このおにぎりは南関東の地域で見つかりました。
本書では、このおにぎりが見つかった南関東の地域ではお墓におにぎりをお供えするときに、おにぎりの中にお金を入れる風習があったと考察されています。
また、おにぎりの中に釘のようなものが見つかった例もあり、これはどうして入っていたのか本書でもナゾとされていました。
(余談ですが、「ひぐらしのなく頃に」でおはぎに針が入っていたシーンを思い出させますね(笑))
この展示の内容が元となり、新たに分かったことを加えた本書が発売されました。
出土されたおにぎり(?)からおにぎりの歴史を探る本!
城跡などからおにぎりのような炭化した米の塊が見つかります。この米の塊たち、おにぎりかと思いきや炊飯前のお米が焦げて固まったものだった可能性が高かったりします。
このように、一見おにぎりのように思えても、おにぎりとは断定できないものが多く発見されているそうです。
米の塊たちがおにぎりかどうかを判定するためにCTスキャンを使う場面があったりして、「おにぎりについて知りたい」という本気さが伝わってきました。
また、おにぎりがやはり今まで意識されてこなかったこともあり、おにぎりに関する文献は少ないそうです。
しかし、本書では4ページにも及ぶ参考文献が示されており、徹底した調査をしたことがうかがえます。
具にお金が入っているおにぎりが見つかった!
ここからは冒頭に提示した3つの驚いたことについて書いていきます。まず、具にお金が入っているおにぎりについて。
実は表紙に復元写真が載っています。
このおにぎりは南関東の地域で見つかりました。
本書では、このおにぎりが見つかった南関東の地域ではお墓におにぎりをお供えするときに、おにぎりの中にお金を入れる風習があったと考察されています。
また、おにぎりの中に釘のようなものが見つかった例もあり、これはどうして入っていたのか本書でもナゾとされていました。
(余談ですが、「ひぐらしのなく頃に」でおはぎに針が入っていたシーンを思い出させますね(笑))
伝統的におにぎりを食べる国・地域は5つしかない!
私は「おにぎりってどの国で食べられているのだろう?」と思ったことは一度もないのですが、疑問に思った人が調べた結果が紹介されています!ありがたや~
稲作の文化圏でおにぎりを食べる伝統があるのはお米がもち米である、タイの北部、東北部、ラオス、雲南地域だけなのだとか。
どうして日本とこれらの国でのみおにぎりは食べられてきたのでしょうか?
その1つの理由としてはお米の品種の違いが挙げられます。
日本ではもち米が食べられてきましたが、おにぎりを食べない南アジアや東南アジアのお米は粘り気の弱いパサパサした炊きあがりになっているので、おにぎりにしにくいとのことだそうです。
また、比較的粘り気の強いお米を食べている中国や朝鮮半島、東南アジアの一部では冷えたお米を食べる習慣がないので、おにぎりは普及しませんでした。
このように、お米の品種と文化の違いの影響でおにぎりを食べる国・地域は限られています。
どうして日本とこれらの国でのみおにぎりは食べられてきたのでしょうか?
その1つの理由としてはお米の品種の違いが挙げられます。
日本ではもち米が食べられてきましたが、おにぎりを食べない南アジアや東南アジアのお米は粘り気の弱いパサパサした炊きあがりになっているので、おにぎりにしにくいとのことだそうです。
また、比較的粘り気の強いお米を食べている中国や朝鮮半島、東南アジアの一部では冷えたお米を食べる習慣がないので、おにぎりは普及しませんでした。
このように、お米の品種と文化の違いの影響でおにぎりを食べる国・地域は限られています。
古代のお米の色が白色だったとは限らない。赤や黒だった可能性も?
城跡などから見つかるお米は炭化しており、真っ黒になっています。
そのため、昔のお米が何色だったかは分からないとのことです。
現在の日本ではお米は白米が主流なので、「昔も白米だったんだろう」と安直に考えてしまうのは注意が必要で、赤米や黒米だった可能性も捨てきれません。
ちなみに赤米と黒米は画像のようなお米らしいです。
本書を読んでこれらのお米を知りましたが、味が気になりますね(笑)
本書を読んで私はおにぎりが好きになりました。まさかおにぎりに好意を持つ日が来るなんて思ってなかった。
おにぎりについて興味を持った方はお手に取ってみてはいかがでしょうか?
参考文献そのため、昔のお米が何色だったかは分からないとのことです。
現在の日本ではお米は白米が主流なので、「昔も白米だったんだろう」と安直に考えてしまうのは注意が必要で、赤米や黒米だった可能性も捨てきれません。
ちなみに赤米と黒米は画像のようなお米らしいです。
本書を読んでこれらのお米を知りましたが、味が気になりますね(笑)
今回紹介した本
本書ではまだまだ、現代のおにぎりのこと(「おにぎらず」、「悪魔のおにぎり」とか)や、「おにぎり」と「おむすび」などの全国のおにぎりの呼び方の変化など、おにぎりに関する雑学が多く載っていました。本書を読んで私はおにぎりが好きになりました。まさかおにぎりに好意を持つ日が来るなんて思ってなかった。
おにぎりについて興味を持った方はお手に取ってみてはいかがでしょうか?
こちらの記事も参考にして、この記事を書きました。
『おにぎりの文化史』、横浜市歴史博物館監修で発売 | 博物月報