日本人とドイツ人が好む匂いは違うらしい

2018年12月25日火曜日

五感の科学 五感の科学:嗅覚 文化心理学 論文

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以前の記事で、2歳児に大人が心地よい匂いと不快な匂いを嗅がせても、心地よい匂いを好むとは限らないという実験について書きました。

この記事でも触れているように、匂いの好き嫌いは遺伝的要因と環境的要因があることが分かっています。


今回は文化によって好まれる匂いと不快に思う匂いが異なるという研究を紹介します。


1998年の実験です。
被験者は、40人の日本人と44人のドイツ人の女性で、それぞれの日常生活で嗅ぐことのある匂いへの反応を比較しました。
18種類の匂いが用意され、3分の1は日本人に馴染みのある匂い、他の3分の1はドイツ人に馴染みのある匂い、残りの3分の1は両方に馴染みのある匂いが使われました。

その結果、それぞれの文化に馴染みのない匂いほど不快に感じたみたいです。


参考文献
・新村芳人(2018)『嗅覚はどう進化してきたか』岩波書店
書評も書きました→「二酸化炭素には匂いがある?一番匂いに敏感な動物は?『嗅覚はどう進化してきたか』を読んでみた。
・綾部早穂ほか(1998) Differences in Perception of Everyday Odors: a Japanese-German Cross-cultural Study. Chemical Senses, Volume 23, Issue 1:31–38

自己紹介

あっきー

大学4年間で1,000冊読了。このブログでは、心理学、生き物などのオススメ本について紹介していきます。

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